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紛らわしい used to (do/doing) の表現

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この記事では、英語を学習している多くの方が「紛らわしい」と感じているであろう used to を使った表現についてまとめます。 ● (主語) used to do … (以前は) ~したものだった これは 過去の状態や習慣 を表す表現です。ここで使われている used は自動詞 use の 過去形 です。英和辞典で use を引くと、自動詞として「常に~する、~するのが習慣である」という意味が載っています。もともとは現在時制でも使われていたようですが、今は過去時制でのみ使われ、 「(以前は) ~していた、~するのが習慣だった」 という意味になります。 I used to live around here. 私は以前、この辺りに住んでいた。 I used to see him often. 以前はよく彼に会ったものだった。 used は一般動詞の過去形なので、疑問文や否定文にするときは did を付けて used を use に戻します。 Did you use to live around here? 以前はこの辺りに住んでいたのですか? I didn't use to like vegetables. 以前は野菜が好きではありませんでした。 参考: 過去の習慣や反復を表す would と used to の違い ● (主語) be used to do … ~するために使われる この表現では  used  の前に  be 動詞 が付いているので  used は  use の 過去分詞 であり、単に 「(何かをするために) (主語) が使われる」 という受け身の意味になります。 Asphalt is used to pave roads. アスファルトは道路を舗装するために使われます。 Violence shouldn't be used to solve conflicts. 争いを解決するために暴力を使うべきではない。 ● (主語) be used to doing … ~することに慣れている この表現の  used も過去分詞ですが、受け身ではなく 「(~に) 慣れている」 という状態を表す 形容詞 として使われています。同じような意味の単語として accustomed ...

【英検1級レベル】句動詞 detract from (something) の意味と例文

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この記事では、英検1級で出題されたことのある句動詞 detract from について説明し、それを使った例文を示します。 detract from は 「(価値・信用・利益・名誉などを) 減じる、損なう、落とす」 という意味です。英和辞典を引くと detract には自動詞としての用法と他動詞としての用法が載っていますが、実際には自動詞として使われることが多いようです。自動詞の場合、detract 自体が目的語を直接取ることはなく、 detract from の形で from の後ろに目的語を続けます。 The high-rise apartment building detracts from the natural beauty of the lake. その高層マンションが湖の自然の美しさを損ねている。 The scandal may detract from his popularity. このスキャンダルで彼の人気が落ちるかもしれない。 His constant interruptions detract from the flow of the meeting. 彼の度重なる口出しが会議の進行を妨げている。 ランダムハウス英和大辞典には、 detract の他動詞用法について 「目的語として much、little、nothing、something などを伴う」 と書かれていますが、これらの単語は副詞と見なすこともでき、そう考えれば自動詞用法と言えるのではないかと思います。ChatGPTによると、detract を他動詞として使うことは「非常にまれ」なのだそうです。 The defect detracts little from the intrinsic value. その欠点があるからといって真価はほとんど損なわれない。 The scandal will detract a great deal from his reputation. このスキャンダルで彼の名声は大いに損なわれるだろう。 上記の little  と  a great deal  はどちらも文中で副詞としての役割を果たしていると考えられます。

【英検1級レベル】句動詞 stock up on (something) の意味と例文

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この記事では、英検1級で出題されたことのある句動詞 stock up on について説明し、それを使った例文を示します。 stock up on は 「(食料や商品などを) (大量に) ため込む、買い込む、買いだめする」 という意味です。何かが必要なときに不足しないように準備しておくというニュアンスがあります。 We stocked up on drinks and snacks for the party. パーティーのために飲み物とお菓子をたくさん買い込んでおいた。 I've stocked up on food and water in case there's a natural disaster like an earthquake. 地震などの自然災害に備えて食料と水を買い置きしている。 Hearing that the price of kerosene was going to go up, people ran to stock up on it. 灯油が値上がりすると聞いて人々は買いだめに走った。 There are reports that neighboring countries are stocking up on weapons. 周辺諸国が武器を買い入れているという情報がある。

【英検1級レベル】句動詞 pine for (someone/something) の意味と例文

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この記事では、英検1級で出題されたことのある句動詞 pine for について説明し、それを使った例文を示します。 pine for は 「(恋人や故郷、過去の出来事など) を恋しく思う、思い焦がれる、切望する」 という意味です。強い感情が込められた表現で、何かをただ望んでいるだけではなく、切ない気持ちがあったり、長い間恋しく思っていたりするというニュアンスが含まれています。 The older we get, the more we pine for our childhood home. 年を取るにつれて、故郷を慕う気持ちが強くなる。 After moving abroad, I often pine for the familiar taste of my mom's cooking. 海外に引っ越してから、母の手料理の懐かしい味をしばしば恋しく思う。 The dog sat by the door, pining for its owner to come home. その犬はドアのそばで、飼い主が帰ってくるのを待ちわびていた。 pine の後に to 不定詞を続けて pine to (do something) のようにすると、 「~したいと強く願う」 や 「~することを切望する」 という意味になります。この表現は pine for よりも少し能動的なニュアンスがあり、何らかの行動をしたいという強い願望を表しています。 I pined to have a word with him. 私は彼と一言話したい気持ちでいっぱいだった。 The young athlete pines to compete in the Olympics someday. その若いアスリートはいつかオリンピックで競技したいと願っている。 They pined to see their missing daughter. 彼らは行方不明の娘に会いたいと切望していた。 何かを思い焦がれたり切望したりしていても、それがかなえられないと、深い悲しみや寂しさ、失望や絶望といった感情におちいることがあります。そのような感情が原因で身体的・精神的に衰えていく様子を表すには、 pine away (やつれる、やせ衰える、憔悴する) を使います。この表現は文章で使われることが多いよ...

【英検1級レベル】句動詞 pencil in (something) の意味と例文

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この記事では、英検1級で出題されたことのある句動詞 pencil in について説明し、それを使った例文を示します。 この句動詞は簡単に言うと「何かを鉛筆で書き込む」ことを表しており、そこから 「(約束事や行事などを) とりあえず予定に入れておく」 という意味になります。鉛筆 (pencil) で書き込んだ予定は後で消しゴムで消して修正できますから、この句動詞も「後で変更するかもしれないが、仮に決めておく」というニュアンスがあります。 I'll pencil you in for 10 o'clock. 君との約束は一応10時にしておくよ。 Let’s pencil in a lunch date for next Friday. 来週の金曜日にランチの予定をとりあえず入れておきましょう。 He was penciled in for surgery at the end of the month. 彼は今月末に手術を受ける予定でした。 ちなみに、その文の中で何を強調したいかによって語順には柔軟性があるようです。次の2つの文はどちらも同じ意味ですが、「会議」を強調したいのか「明日の午後」を強調したいのかというニュアンスによって語順が違っています。 Let's pencil in the meeting for tomorrow afternoon. Let’s pencil in tomorrow afternoon for the meeting. 会議は明日の午後にしておきましょう。

【英検1級レベル】句動詞 launch into (something) の意味と例文

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この記事では、英検1級で出題されたことのある句動詞 launch into  について説明し、それを使った例文を示します。 この句動詞は 「(何か新しいことに) 乗り出す、取り掛かる」 や 「(話などを) 急に始める」 などの意味で使われます。他動詞の launch には 「(ロケットやミサイルなどを) 発射する」 という意味がありますので、何かに向けて勢いよく飛び出していく様子をイメージするとわかりやすいかもしれません。 He launched into politics with the support of his politician father. 彼は政治家である父親を後ろ盾にして政界に乗り出した。 She decided to launch into a new business venture. 彼女は新しいビジネスに参入することを決めた。 The children launched into their meals as soon as the food was served. 子供たちは食事が出されるとすぐに食べ始めた。 As soon as she heard the news, she launched into a long tirade about politics. そのニュースを聞くと、彼女は政治について長々と熱弁を振るい始めた。 He started his presentation with a joke and then launched into the main topic. 彼はプレゼンテーションの初めにジョークを飛ばして、すぐに本題に入った。