不思議で面白い!イギリスの迷信とその由来

この記事では、イギリスに伝わる代表的な迷信とそれぞれの由来や意味についてご紹介します。「迷信」と聞くとなんとなく非科学的な印象を受けるかもしれませんが、実はその背景として歴史や文化、そして人々の生活の知恵が隠れていることもあります。英語圏の文化に触れたい方、英語学習者、ちょっとした雑学が好きな方にもおすすめの内容です!


(1) 黒猫が前を横切るとラッキー!

日本では黒猫が不吉な存在とされることもありますが、イギリスではなんとその逆。黒猫が目の前を横切ると「幸運が訪れる」と言われています。この迷信のルーツは、中世の海運文化。黒猫は航海中の魔除けとされ、船乗りたちは黒猫を連れて航海に出ていたとか。魔女の使いとも信じられていましたが、同時に強力な守り神でもあったようです。

英語表現: A black cat crossing your path brings good luck.

(2) はしごの下をくぐるのはNG

イギリスでは、はしごの下を通るのは不吉とされています。これは、はしごが壁に立てかけられることでできる「三角形」が、キリスト教で神聖な三位一体を象徴する形とされているから。その形を壊すことは神を冒涜する行為であると考えられたようです。

英語表現: Never walk under a ladder – it’s bad luck!

(3) 鏡を割ると7年間不運が続く?

鏡を割ると「7年間の不運が続く」と言われるこの迷信。実は、古代ローマ人が「人間の魂は7年ごとに再生される」と信じていたことに由来します。鏡は魂を映すもの。つまり、それを壊すことは魂を傷つける(不運がやってくる)という発想です。

英語表現: Break a mirror and you'll have seven years' bad luck.

(4) ウサギの足は幸運のお守り

「ラビットフット(rabbit’s foot)」という言葉を聞いたことがありますか?これは、ウサギの足が幸運のお守りとして使われていたことに由来します。ウサギは多産で繁栄の象徴。古代のケルト人は、地下に住むウサギが精霊とつながっていると信じていたそうです。

英語表現: Carrying a rabbit’s foot brings good luck.

(5) 流れ星に願いをかけよう

イギリスでは流れ星を見たら願い事をするのが定番。これは古代ギリシャの時代からの風習で、空から星が落ちるのは「神々が地上を見ているサイン」と信じられていました。願い事をする絶好のタイミングと考えられていたのです。

英語表現: Make a wish upon a star.

(6) 「Touch wood」で運気キープ!

「運がいいね」と言われたとき、イギリス人はよく「Touch wood」と言って実際に木を触るジェスチャーをします。これは、幸運を維持するための迷信です。木には神聖な精霊が宿っていると信じられていたため、木に触れることで災いを避けられると考えられていました。

英語表現: Touch wood!(アメリカでは Knock on wood!

(7) 塩をこぼしたら肩越しに投げる?

食事中に塩をこぼしたら、それは不吉のサイン。でも慌てずに、少しつまんで左肩越しに後ろへ投げましょう。これは悪魔が左側から近づいてくると信じられていたことに由来し、塩を投げて悪魔の目をくらませるという意味があるそうです。

英語表現: Spilling salt is bad luck, but throwing a pinch over your left shoulder wards off evil.


迷信を通して文化を知る

迷信はその多くが「昔の人々の経験、信仰、文化」に根ざしています。イギリスではこれらの迷信が今でも日常に溶け込んでいて、思わぬ場面で耳にすることも。英語を学ぶ中で、こうした文化的な知識を身につけると、言葉の背景がぐっと深く理解できるようになります。

(最終更新:2025年5月28日)

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